【Pienza, Toscana / 2018】
「えっなに今年の春イタリア行くの?うちらはピエンツァに行くんだよ!泊まるんだよピエンツァに!ひらせも一緒に行こうよ!」
そう急に熱く誘われましても…初めて聞く町の名前ですし、それは何処ですか。そもそもわたくし接客中ですし。あ、トスカーナですか。ん?トスカーナですか…
「それはトスカーナのどの辺りですか?」
スマホでささっと見せてもらうと、彼が憧憬の念を抱くピエンツァは小高い丘の上に築かれた美しい小さな町で、名だたるワイン産地に囲まれています。旅の途中から彼らに合流するとしたら…少し興味を示した私に、彼は畳み掛けます。
「お酒飲めないメンバーたちがクルマ運転してくれるから、一緒にワイナリーもまわろうよ!」
その素敵なひと言が決め手となって、フィレンツェ駅で待ち合わせることになりました。2018年春のことです。私たちは天竺を目指す一行のように、2台のクルマでピエンツァを目指しました。なだらかに波打つ丘陵の葡萄畑たち。牧草地で草を喰む羊たちの群れ。ワイナリーや食堂、地元の小さなお店では素敵な出会いに恵まれ、多くのハプニングもありました。
最後の最後に散策したピエンツァでは、小さな町をひと周りすると人気の無い静かな教会の長椅子にひとり腰掛けました。薄暗い礼拝堂に架けられたキリストを見つめながら、トスカーナに暮らす人々の豊かさについてしばし考えたことを、今でも思い出します。
本年もイタリアを感じるワインをお届けいたします。どうぞ宜しくお願いいたします。
#pienza
#corsoilrossellino
#toscana
このたび被災されましたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。多くの大切なものを奪われてしまった方々、思うように進まない救助と復旧活動、厳しい環境下での避難生活を強いられている方々についての報道を目にするたび、深い悲しみと無力感でいっぱいになります。まことに微力ではありますがともすけと協力して、被災地で活動されている方々へ今後継続して寄付を行っていこうと思います。
どうかみなさまに、おだやかな暮らしが少しでも早く戻りますように。