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小さな村の無人駅で
2枚の色褪せた時刻表を眺めながら「果たしてこれはいつ貼り出された時刻表だろうか」という不安と共に、何十分も電車を待つことになる。
こういう待ち時間によく考えるのは、この国の人々の価値観について。豊かさの定義であったり、大切なものの優先順位のつけ方が東京のそれとはまったく違っている。便利な国だと思う場面は少ないのだけれど、幸せな国だなあと思う場面に出会うことはとても多い。温かくて不器用で、けれども可愛らしくてどうも憎めない。
定刻を随分と過ぎても電車は全く姿を見せない。「もしかしたらこの州では今日は祝日扱いで、運休なのかも知れないな…」などとぶつぶつ言っていると2両編成がようやくやって来て、よかった有り難いと思いながら乗り込む。ゆっくりとまたイタリアを旅する、そんな日がとても待ち遠しい。
本年もイタリアを感じるワイン、お届けいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
2022年1月5日 ひらせ